せっかく雇用した外国人が定着しない…これは、多くの企業が頭を抱えているお悩みです。
一方、外国人が定着し戦力となっている企業では、独自の戦略で外国人雇用を行っています。
今回の東愛知新聞の連載では、「数値的報酬・非数値的報酬」と題して、就労外国人のやる気を高め、働き続けたいと思うようになるその戦略をご紹介しています。
外国人雇用の成功は定着率アップが決め手
他の先進国に比べると、日本における外国人の雇用はまだ進んでいません。
製造業を中心に少しずつ外国人の就労数は増えているものの、その一方で辞めていく外国人も数多くいるのです。
定着率のアップは、外国人雇用の成功へ向けての重要課題となっています。
就労外国人の離職理由は「人間関係」
就労外国人の離職理由として最も多いのは、人間関係です。
この理由は日本人の退職理由としても多いものです。
しかし外国人労働者の場合は、日本語でのコミュニケーションの難しさや、日本独特の企業文化になじめないことによるトラブルが根本にあります。
したがって、外国人労働者の離職を防ぐためには、日本人に対するサポートとは別のアプローチが必要になってくるのです。
就労外国人の定着で外国人雇用を成功へ
外国人労働者の職業紹介専門企業である私たちが10年以上研究した結果、外国人雇用成功のポイントは「非数値的報酬」にあることがわかりました。
昇給や賞与の評価制度は、就労外国人の定着のためにはとても大切なことです。
しかし疫病や紛争のほか、円安や日本の国際競争力の低下など不安定な社会情勢が続くなか、それだけでは足りないのです。
外国人雇用の成功にむけた戦略的取り組みとは？
就労外国人が定着し戦力となっている企業では、独自の戦略で外国人雇用を行っています。
昇給や賞与のような「数値的報酬」とは異なる「非数値的報酬」によって、就労外国人のやる気を高め、働き続けたくなるようなサポートです。具体的に紹介しましょう。
必要なのは外国人が理解できるコミュニケーション
コミュニケーションは、日本人にとっても外国人にとっても、職場の人間関係を良くするうえで大切なものです。
しかし、日本語を母国語としない外国人にとって、日本語での意思疎通そのものが難易度の高いものとなっています。
加えてはっきりとものを言わず、空気で察するような日本の文化は、外国人にとって理解できないものでしょう。
就労外国人に理解できるコミュニケーションを提供することは、外国人を受け入れる側の日本人に必須のものです。
就労外国人のやる気を高めるのは「言葉」
「〇〇さん、よく頑張ったね」「よし！それでいい」「できるね」などの、肯定的でわかりやすい言葉。
これらは数値で測れないものですが、就労外国人にとっては「認められた」「褒められた」ということが分かるもので、報酬として受け止められています。
外国人雇用を成功させている企業では、やる気の出る言葉選びをし、積極的に声を掛けることで、外国人労働者の離職を防ぎ、定着率を上げているのです。
定着率の向上で外国人労働者を戦力化
就労外国人が離職せず、長く働くことができるようになると、こなせる仕事の量と質が向上していきます。
すると、専門的な仕事を任せられるようになり、就労外国人のプロ意識が育ってくるのです。
また職場で戦力として期待されている外国人労働者の姿は、あとから入ってきた外国人にとっても励みになり、辞めていく外国人が減っていくことにつながります。
このようにして外国人労働者の多くを戦力化していくことが、外国人雇用成功の秘訣なのです。
家族へのサポートで定着率が向上
外国人労働者の家族問題へのサポートも、非数値的報酬に当たります。
外国人労働者が休暇を取って一時帰国する場合、帰省先は外国です。そのため、日本人の帰省に比べて長期間の休暇となることが普通ですが、この点への理解が必要となります。
また「日本で家族と一緒に暮らしたい」と考えている外国人労働者は少なくありません。
外国人雇用を成功させている企業では、家族の招聘を認めることで家族の事情による外国人の退職を防ぎ、定着率を高める取り組みも行っています。
GIEは外国人雇用の成功に貢献する機関
GIE 一般社団法人ガイア国際交流教育研究所には、外国人雇用で発生する問題を解決し、理想的な外国人雇用の実現のために各分野の専門家が集結しています。
また一人でも多くの外国人が日本で幸せに働き、戦力として定着できることを願って、e-Learning『ジンジロウ博士の外国人定着アカデミー』も作りました。
外国人雇用でお困りの担当者の方にとって大変役に立つ内容ですので、ぜひお問合せください。
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